自称・習慣家が語る「習慣化のコツ」

自称・習慣家が語る「習慣化のコツ」

なぜ続けられないのか、なぜ新しいことが身につかないのか?そんな悩みに応えるべく、自称・習慣化の僕が「習慣化のコツ」についてお話しします。

目次

習慣化はなぜ難しいのか?

「今年こそは毎朝ジョギングをしよう!」
「毎日1時間は資格の勉強をするぞ!」
「ブログを定期的に更新する習慣をつけたい!」

そんなふうに意気込んで始めてみたものの、気づけば三日坊主でおわってしまった。そんな経験が、きっと誰にでもあるのではないでしょうか?何かを新しく始めて、それを「続ける」、つまり「習慣化する」のも、カンタンではないということです。

僕自身、ブログを9年以上、毎日更新していたり、毎朝の散歩をもう何年も続けていたり、メルマガや音声コンテンツの毎日配信も続けていたりと、長年続けられるようになったことはいろいろあります(なので、僭越ながら「習慣家」と名乗らせてください)。

だからといって、僕に特別強い意思力があるとか、類まれなる才能があるとか、そういうわけではまったくありません。むしろ、意思は弱いほうだと自覚しています。では、なぜ続けられるのか?

それは、続けるための、いくつかの「ちょっとしたコツ」がわかっていて、それを意識的に実践しているからです。「気合いと根性で乗り切れ!」といった精神論ではなく、誰でも試せる、ごくごくシンプルな方法でもあります。

今回は、そんな僕が実際に効果を感じている「習慣化のコツ」について、僕自身の具体例も交えながらお話ししたいとおもいます。もし、あなたが何かを習慣にしたい、続けたいと願っているけれど、なかなかうまくいかない…と感じているなら、きっと役立つヒントが見つかるはずです。
ポイントは以下の3つです。

  • 今ある習慣に「組み合わせる」
  • 習慣と習慣を「繋ぎ合わせる」
  • やる「タイミングを固定する」

習慣家が語る習慣化のコツ

難しい理論や、特別なトレーニングが必要なわけではありません。誰でも今日から試せる、具体的な3つの方法です。僕自身の例も交えながら、順番に見ていきましょう。

今ある習慣に「組み合わせる」

新しいことを習慣にしようとするとき、多くの人は「よし、これからは毎日この時間を使ってやるぞ!」と、その習慣のためだけに、新しい特別な時間枠をつくろうとしがちです。たとえば、「毎晩寝る前の30分を読書の時間にする」といった具合に。

しかし、これがなかなか続きません。ただでさえ忙しい毎日の中で、新しい時間をコンスタントに確保し続けるのは、想像以上に大変なことです。最初の意気込みが薄れてくると、「今日は疲れているから」「明日から頑張ろう」と、ついサボってしまう言い訳も生まれやすくなります。

そこでおすすめなのが、すでにじぶんが持っている「強い習慣」、つまり、とくに意識しなくても毎日(あるいは定期的に)やっていることに、新しい習慣を「組み合わせる(くっつける、乗っける)」という方法です。

《僕の具体例》

僕には、「毎朝、起きたらまず散歩に出かける」という、かなり強固な習慣がありました。これはもう、歯を磨くのと同じくらい、やらないと気持ち悪いくらいのレベルです。少々の雨風で休むことはありません(ちょうど今朝も雨でしたが、傘を差して出かけました)。

いっぽうで、昨年から「音声配信をしてみたい」という新しい目標ができました。しかし、収録のために毎日まとまった時間を確保するのは、なかなか大変そうだと感じていました。そこで考えたのが、「朝の散歩をしながら収録をする」という組み合わせです。

散歩という既存の強い習慣に、音声配信という新しい習慣を「乗っける」形にしました。これなら、音声配信のためだけにわざわざ別の時間を確保する必要はありません。散歩のリズムの中で、話したいことを考え、歩きながらピンマイクに向かって話す。

そして、歩きながらでもできるカンタンな編集をして配信する。この流れをつくったことで、無理なく、ごく自然に音声配信を習慣化することができました。

《ポイント》

あなたも、新しい習慣のために「特別な時間」を無理に作ろうとするのではなく、すでに持っている既存の習慣(例えば、歯磨き、通勤、入浴、食事、コーヒーを飲む時間など)とセットにできないか考えてみてるのはどうでしょう。

「歯磨きをしながらスクワットをする(あまりよくないか…)」「通勤電車の中では必ず資格の勉強をする」「お風呂に入りながら1日の振り返りをする」「コーヒーを淹れているあいだに簡単なストレッチをする」など。

既存の習慣が、新しい習慣を始めるための強力なエンジンになってくれるはずです。

習慣と習慣を「繋ぎ合わせる」

続けたい習慣が一つではなく、複数ある場合、それぞれの習慣を、その日の気分や状況に合わせてバラバラにやるよりも、一連の流れ作業のように「繋ぎ合わせて」しまうほうが、継続しやすくなります。

そのためのコツは、「ある習慣のおわり」を、次にやるべき「新しい習慣の始まり(トリガー)」として設定することです。習慣と習慣を鎖(チェーン)のように繋いでいくイメージができるとよいでしょう。

《僕の具体例》

僕は毎日の発信活動を、「音声配信→メルマガ執筆→ブログ執筆」という順番で行うと、じぶんのなかで決めています。

まず、散歩中に音声配信の収録をおえる。それがおわると、「よし、次はメルマガを書く時間だ」と、アタマが自然に切り替わります。そして、メルマガを書きおえて配信予約をしたら、「さて、ブログだ」という流れです。

このように、前の行動の完了が、次の行動を開始するための「引き金(トリガー)」として機能しているのです。これにより、「今日は音声配信はやったけど、メルマガはどうしようかな…」「ブログはいつ書こうかな」といった余計な迷いや、意思決定のエネルギーを使う必要がなくなります。決まった順番で、一連の流れ作業のように、集中してタスクを進めることができるのです。

《ポイント》

というわけで、「〇〇がおわったら、次は必ず△△をやる」という「習慣の連鎖(チェーン)」をつくってみましょう。

「家に帰ったら、まずカバンを決まった場所に置く(トリガー)→ その流れで5分だけ部屋の片づけをする」とか、「夕食を食べおえたら(トリガー)→ 休憩する前に、すぐに食器を洗う」とか、「寝る前に布団に入ったら(トリガー)→ 1ページでも読書する」とか。

行動と行動を繋ぎ合わせることで、「やる気」や「意志の力」といった曖昧なものに頼らなくても、なかば自動的に次の行動へと移れるようになるものです。

やる「タイミングを固定する」

習慣化に失敗してしまう大きな原因のひとつが、「いつやるか」を曖昧にしたままにしてしまうことです。たとえば、

「時間ができたらやろう」「ちょっと余裕があるときにでもやろう」「今日は疲れているから明日にしよう」「週末にまとめてやればいいや」

心当たりはありませんか? そういうふうに考えてしまうと、その習慣はまず定着しません。なぜなら、人間の脳は怠けるのが得意なのであり、「いつでもできる」ことは、結局「いつまでもやらない」理由を探してしまうものだからです。

だからこそ、「いつやるか」を具体的に決めて、そのタイミングを固定してしまうことが、習慣化においてはとても重要になります。

《僕の具体例》

先ほど挙げた僕の発信活動(音声配信、メルマガ、ブログ)は、原則として「朝の早い時間帯(遅くても8時くらいまで)に、すべておえる」と決めています。朝の時間は、メールや電話などの邪魔が入りにくく、頭もスッキリしていて集中しやすい「ゴールデンタイム」です。

その時間に、毎日同じルーティンとして発信活動を組み込むことで、日々の気分や状況によって「今日はやる」「今日はやらない」といったムラが出ることを防いでいます。もちろん、たまには体調が悪かったり、急な用事が入ったりすることもありますが、基本的にはこの「朝のうちにやる」というルールを守るようにしています。

そして、午前中の早い段階で「やるべきこと」をおえてしまうことで、「今日もちゃんとできた」という小さな達成感も得られて、その日一日の精神的な余裕にも繋がっていると感じます。

《ポイント》

習慣にしたいことは、「いつやるか」というタイミングを明確に決め、それをできる限り固定化しましょう。

「毎朝起きたらすぐに水を一杯飲む」「通勤電車に乗ったら必ず〇〇を開く」「昼休みがおわる前の最後の10分間は〇〇をする」「毎週〇曜日の夜〇時から1時間は〇〇の時間にする」など、具体的な時間や、何かの行動の直後など、じぶんにとって続けやすいタイミングを見つけることが大切です。

最初は少し窮屈に感じるかもしれませんが、いちどそのリズムが身体に染み付いてしまえば、むしろそのほうが考えずに動けてラクになるはずです。「今日はどうしようかな…」と迷うエネルギーを使わなくて済むようになります。可能な限り例外をつくらず、決めたタイミングで実行することが、習慣定着への近道です。

まとめ

なかなか物事が「続けられない」…と悩む前に、ぜひ試してほしい、習慣化のための3つのコツについてお話ししました。

  1. 今ある習慣に「組み合わせる」 (ゼロから新しい時間をつくろうとしない)
  2. 習慣と習慣を「繋ぎ合わせる」 (次の行動へのトリガーを設定する)
  3. やる「タイミングを固定する」 (「いつかやる」ではなく「今やる」を決める)

これらは、特別な才能や、鋼のような強い意思がなくても、誰でも今日から実践できる方法です。ポイントは、いかに「意思の力」に頼らずに済むか、いかに「自動的に」行動できる仕組みを日常のなかに作り込むか、ということです。頑張るのではなく、続く「仕組み」をつくる。

習慣は、1日や2日では大きな変化をもたらさないかもしれません。ですが、小さな行動でも、それを継続することで、1年後、3年後、5年後には、確実にあなたの人生や仕事に大きな力をもたらしてくれるはずです。

勉強、運動、スキルアップ、情報発信、あるいは家族との時間…あなたがこれから習慣にしたいことは何でしょうか?
完璧を目指す必要はありません。まずはほんの小さな一歩からです。紹介した3つのコツを参考に、ぜひ「習慣化」を試してみましょう。きっと、これまでとは違う「続けられるじぶん」に出会えるはずです。

この記事を書いた人

1975年生まれ、横浜在住。税理士、発信者、習慣家。2016年に独立以来、きょうまでブログは毎日更新中。近年は、銀行融資支援を得意な仕事にしている。借りれるうちに借りれるだけ借りよ、が口グセ
現在は1日1万歩以上、ひと月150kmほど走る。趣味は、コーヒーとサウナ、読書、散歩、アニメ。スタバでMacがマジカッコいい!と思い続けてる
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