東京都・渋谷区にある「サウナ道場」に行ってきましたのでレポートです。サ室のなかでは「押忍」を言わされるスタイルですが、それが楽しかったりもする。そんなお話をしていきます。
騒々しいセンター街でもととのえる
3日にいちどのペースで通うくらいにはサウナ好きの僕です。先日、東京都・渋谷区にある「サウナ道場」を初訪問したのでレポートします。サウナ道場というネーミングも個性的ですが、場所は渋谷センター街のど真ん中、24時間営業!と、なかなかです。
平日お昼すぎの渋谷を歩きながら、「こんなに騒々しい街で、はたしてととのえるのかねぇ…」と不安になりながらも訪れてみたわけですが。結論、ととのえます。それも、ばっちりととのえます。サ室(サウナ室)・水風呂・休憩スペース、いずれもコンディションはばっちりでした。
そのあたり、詳しくはこのあとお話をします。その前に、サウナ道場の営業情報を駆け足でお伝えしておきましょう。場所は前述したとおり渋谷センター街、渋谷駅からは徒歩5分くらいです。24時間営業ではありますが、臨時休業や清掃時間などは訪問前にWEBサイトで確認を。
料金は、朝6〜9時まで「60分 1,200円」、9時〜24時まで「60分 1,500円、90分 1,800円」、24時〜6時まで「60分 1,800円、90分 2,300円」となっています。延長料金は「15分追加 500円、30分追加 1,000円」です。長居はしないでほしい、という思いが感じられます。
もっとも、コンパクトな施設であり、サウナ・浴室以外の休憩処みたいな場所もありませんから、長居をするような環境でもありません。道場らしく、一所懸命に集中の短期決戦です。ちなみに、僕は13時ごろに入店、90分 1,800円の料金を選択しました。60分はせわしいので。
なお、料金のなかに各種アメニティが含まれています。具体的には、浴室内のシャンプーやボディーソープはもちろん、脱衣所にはドライヤー、化粧水、綿棒、歯ブラシ、カミソリまで充実のラインナップです。フェイスタオルとバスタオルも1枚ずつ、料金に含まれています。
そして、僕的に大事なポイントである脱衣所のロッカーの大きさ。ふだん大きめのリュックを持ち歩く僕にとって、ロッカーが小さいのは困ります。この点、サウナ道場には大きなロッカーもあるので大丈夫。さらに大きな荷物などは、受付で預かってもくれるそうです。ありがたい。
それでは本題、サウナのレポートをはじめましょうか。
サウナ道場のレポート
サ室(サウナ室)、水風呂、休憩スペースそれぞれについて、サウナ道場のようすをレポートします。総じてコンディションばっちりであり、乞うご期待です。
画像付きでご紹介できればよいのですが、サウナ・浴室でみずから撮影をはじめると大騒動になってしまいますので、画像はサウナ道場のWEBサイトにてご覧ください。というわけで、文字情報でのレポートになりますが、うまく伝えられるようにがんばってお話をしていきます。
サ室|押忍と言わされるスタイル
まずはサ室(サウナ室)から。お部屋は1つ。15人くらいは入れる広さです。座る場所は床、あるいは一段上がったところの二段構成。天井は低めであり、僕は一段上がろうとしたときにアタマをぶつけたので気をつけましょう。最初っから、恥ずかしい感じになります。
ふと周りを見渡せば、サウナハットをかぶっているのは僕ひとり。道場だけに、サウナハットとかは邪道な扱いなのか?と不安になりましたが、サウナハット掛けがあったので問題ないのでしょう。とくにいじめられたりすることもありませんでした(←あたりまえ)。
興味深かったのはサウナマット。大きくて分厚くて持ち手も付いていて、はじめて見るタイプでした。その大仰っぷりがまた、道場っぽくてフンイキ出ます。あと、サ室内では「あぐらをかく」ように指示されています。僕はふだんから、サ室ではあぐらなのでむしろ大歓迎です。
室温は95℃前後。基本的には十分に熱いのですが、人の出入りが多いと室温が急に下がる感じがあります。天井が低いことも影響しているのでしょう。逆に、室温の上がりも速いです。なので、出入りがそれほど頻繁でない限りは、しっかり汗をかくことができます。
そして、お楽しみのロウリュは人力です。20分に1回(12時〜24時のあいだ)、忍者っぽい感じの方が入室してきて、それっぽいフンイキ・それっぽい言葉遣いにて、ロウリュをしてくださいます。サ室の中央にあるサウナストーンに、じょうろで水をシャーっとかけていく。
そのうえで、大きなうちわで蒸気を拡散します。でも、そこまで激熱ではありません。そういう人には、個別の扇ぎが用意されています。挙手をして「押忍っ!」と言えば、じぶんの目の前で扇いでくれるのですね。ぐぬぬ…これは、なんか恥ずかしいじゃないか。
でも、みなさん臆せず「押忍っ!」と言っているので、負けじと言いました。だって、扇がれたいじゃないですか。こんなの扇がれてナンボじゃないですか。扇がれずにおわるなど負け犬じゃないですか(←たぶん違う)。
凄いのは、じぶんが満足するまで好きなだけ扇いでもらえるところ。で、扇ぐのをやめてもらうときにも「押忍っ!」が必要になります。ぐぬぬ…やはりなんか恥ずかしいぞ。
というように、押忍を言わされるスタイルなのですが、郷に入っては郷に従え。ここは道場なのですし、これはこれでおもしろい体験でした。場所柄なのか外国の方もいらっしゃって、こういう「日本っぽい感じ」はウケたりするのかもしれません。個性派サウナで良きです。
水風呂| かけ水でテンション上げ
サ室で蒸されたあとは水風呂です。水風呂に入る前には、かけ水・かけ湯が必須ですが、サウナ道場のかけ水はテンションが上がります。なぜなら、天井に吊るされた桶の水をかぶるタイプだから。ひもを引っ張ると大量の水がバシャーンって、頭上から降ってきます。最高。
こういうのは修行感があって、道場っぽい気もします。と、テンションが上がったところで水風呂へ。水温計は13℃台前半で、なかなかの冷え具合です。とはいえ、キンキンではないので1分くらい浸かっている分には大丈夫でしょう。
深さはありませんが広さはある水風呂で、いちどに5人くらいは入れます。でも、僕もほかの方も、誰かとタイミングがかぶるようなことはなく。この日の利用者は全体で10人くらい。混んでいるわけでもないので、水風呂は貸し切り状態です。
潜水禁止の表示もありませんので、水風呂で仰向けになって浮いている人もいましたね。それは気持ちよさそうです。
ところで、前は9℃設定だったのかな。それっぽい掲示があって、だとしたら冬仕様の13℃なのか、はたまた道場の規律が厳しすぎて客足が遠のくのを避けるためなのか。僕は9℃も好きなので、また9℃設定になったら教えてほしいです。
休憩スペース|渋谷から遠い場所
サウナ道場はコンパクトなので、サ室→かけ水→水風呂→休憩スペースまでの動線が完璧です。それぞれがすぐ目の前なので、ムダがありません。よって、水風呂から上がったら即、目の前のリクライニングチェアに座ることができます。
ととのいを得るには、水風呂を出てから1〜2分が勝負といわれますから。水風呂と休憩スペースのこの距離感は理想形だと言ってよいでしょう。至福のととのいが確約された場所であり、ここが渋谷のど真ん中とは思えない。渋谷にして最も渋谷からは遠い場所に違いありません。
ざっと数えたところ、リクライニングチェアは12脚、ふつうのととのい椅子が7脚。十分にたくさんありますから、混雑していても「ととのい難民」になることはなさそうです。サ室と水風呂はよいのに、休憩スペースが残念…という施設もあったりしますが、サウナ道場は大丈夫。
なお、天井近くの窓は大きく開かれていて、外気がだいぶ入ってきます。なので、空間としては内気浴ですが、空気感としては外気浴に近いです。また、天井からは扇風機で風が送られてくるのも気持ちがいい。ただ、季節が冬なのでちょっと寒い。わりとすぐにカラダが冷えます(笑)
そんなときには、湯船であったまりましょう。そのあたりもお話をしてみます。
その他|湯風呂とか洗い場とかも
サウナ道場の浴室には、あったかいお風呂もあります。これはありがたい。サウナ施設だと、あったかいお風呂がないところもあって(シャワーだけ)、冬などはツラいときもあるものです。
ついでに話をすると、洗い場もコンパクトながら数もあるし、隣席との仕切りもあるしで、申し分ありません。と言っておきながら、シャワーの水圧がちょっと弱いのだけは気になりました。まぁ、「あるある」だったりしますので、大きな問題ではありません。
浴室内には冷水機も設置されているので、サウナのあいまの水分補給もばっちりできます。冷水機はないところにはないものであり、やっぱりあると助かるのが本音です。というわけで、サウナ道場は全体を通じて何不自由がないというのも、満足度の高さにつながっています。
ふと思い出したのですが、脱衣所の鏡には大きな文字で「俺はできる」と書いてありました。厨二病感があって、個人的には大好物です。道場コンセプトはおもしろいですねー。
まとめ
東京都・渋谷区にある「サウナ道場」に行ってきましたのでレポートです。サ室のなかでは「押忍」を言わされるスタイルですが、それが楽しかったりもする。そんなお話もしました。
帰り際に、脱衣所横の自販機で飲み物を買ったら、「Fight!」の文字が手書きされていました。
こういうところも含めて、エンタメに対する熱意が感じられます。ただのサウナとは違う体験ができるのは貴重です。押忍って言わされるし(←しつこいし、じぶんも好きで言っている)。
なにはともあれ、サ室(サウナ室)・水風呂・休憩スペース、いずれもコンディションはばっちりのおすすめ施設です。いちど訪れてみるのはいかがでしょうか。