旗は、広いほうに立てるもの。そうおもわれがちですが、僕の場合は、たぶん逆です。狭いほうに立てたほうが、ぶれずに立っていられる気がします。今夏中に立ち上げる予定の、顧問税理士向けの新しいYouTubeチャンネルのことを、ここに書いておきたいとおもいます。
もうひとつ、狭いほうに旗を立てます
今回は、ひとつのテーマで書いてみます。
「旗は広いほうに立てるのが、ほんとうにじぶんに合っているのか」という、最近の僕の問い直しです。
先に本記事の要点からいうと…
- 旗は広いほうではなく、狭いほうに立てたほうが、ぶれずに立っていられることがある
- 「同業者にも開く」を、もう一歩進めて「銀行融資のニッチに向けて開く」へ
- 狭くても、深く届けばじゅうぶん。今夏中に、顧問税理士向けの新しいYouTubeチャンネルを始めます
それでは、順を追ってお話ししていきましょう。
このところ、新しいYouTubeチャンネルを立ち上げる準備をしています。
すでに動かしているチャンネルがあるのに、もうひとつを別に。
しかも、かなり狭いところを狙ったチャンネルです。
主役(想定する視聴者)は、社長ではありません。
顧問税理士のかたがた、それも「銀行融資のことで困っている顧問税理士」というかなり狭い層に、向けてみようとおもっています。
この点、「派手なお披露目」というかたちではなくて、
じぶんの中で動いている考えを、ここにいったん、置いておきたいのです。
なぜ、いまになって、もうひとつの旗を立てるのか。
なぜ、よりによって、狭いほうへ向かうのか。
そのあたりを、これから整理してみます。
広いほうに立てるのが、ふつうかもしれません
旗は、広いほうに立てるもの。
たぶん、そう感じるのが、ふつうなのだとおもいます。
広いほうが、たくさんのひとに見えます。
たくさんのひとが、集まる可能性も、高くなります。
発信のセオリーとしても、間違ってはいないのでしょう。
僕も、長いこと、そういう感覚で発信を続けてきた部分があります。
できるだけ、たくさんのひとに見つけてもらえる場所に旗を立てよう。
そのほうが、届く範囲も、広くなる。
ただ、ここ数年で、その感覚が、すこし揺れてきました。
広いほうに立てると、たしかに、たくさん見えます。
いっぽうで、見えるひとが多いぶん、こちらも、どこに目線を合わせるか、迷うことになります。
だれにも届けようとして、結果として、だれにも深くは届かない。
そういう、もどかしさを感じる場面が、ふえてきたのですね。
広いほう「だけ」ではないのかもしれない。
そう、最近の僕は、考えはじめています。
狭いほうに立てたほうが、ぶれずに立っていられる
僕の場合は、たぶん、逆なのです。
狭いほうに立てたほうが、見ているじぶんも、見てくれているひとも、ぶれずに立っていられる気がする。
ここで、5月にこのブログでも書いた話と、すこし重なります。
税理士向けのメール講座「融資相談ラボ」を、約30名で始めた話でした。
世の中の規模感で見れば、30人は小さく見える数字かもしれません。
でも、じぶんひとりで届けて、ひとりで向き合う舞台に置きかえてみると、30人は、けっこう大きい。
数字の意味は、世の中の規模ではなくて、じぶんの規模で決まる。
そう、書きました。
このときの感覚が、いまも、ずっと残っています。
ニッチで、小さく、確かに続けていく。
広い場所で大きく勝たなくても、いい。
その延長線上に、今回の新チャンネルがあります。
「広いほうに立てなければ」とおもうほど、じぶんがどこに立ちたいかが、見えにくくなります。
逆に「狭いほうに立ててもいい」と決めると、立つ場所が、すっと定まる感覚があるのです。
「銀行融資というニッチ」に、もう一歩
これまでの僕は、同業者にも、ずっと開いてきました。
専門家の世界では、「同業者お断り」という方針を掲げる人も、すくなくありません。
じぶんのノウハウを、わざわざ同業者に明かすメリットはあるのか。
そういう気持ちも、あるのだとおもいます。
僕は、そうはしませんでした。
同業者にも、開いてきたのですね。
理由は、すこし遠回りに見えるかもしれません。
僕ひとりで支援できる会社や社長の数には、限りがあります。
どんなにがんばっても、たかが知れている。
でも、同業者の役に立てたら、その同業者の先にいる、もっと多くの社長に届きます。
僕じゃない誰かが、僕のかわりに、ちゃんと届けてくれる。
それなら、開いたほうがいい。
そんなふうに、考えてきました。
そのおもいの線が、いま、もう一歩、狭いほうに伸びています。
「同業者にも開く」から、「同業者のなかでも、銀行融資というニッチに向かう」へ。
税理士は、顧問先にとって、いちばん身近な相談相手のひとり。
だからこそ、銀行融資の話も、自然と持ち込まれます。
「いま、借りたほうがいいですか」
「どの銀行に相談すればいいですか」
「この決算書で、融資は受けられますか」
そう聞かれたとき、税務の知識だけでは、すぐには返しきれない場面があるのですね。
顧問先のことは、わかっています。
ただ、銀行がそれをどう見るのかまでは、すこし距離がある。
その距離を、ひとりで抱え込まなくていいようにしたい。
新しいチャンネルは、そういう場所にしていきたいとおもっています。
具体的には、こんな入口に立ってみたいと考えているところです。
- 主役は、顧問税理士のかたがた
- テーマは、銀行融資の相談に向き合うための、考え方と整理の順番
- 派手な裏ワザはなくて、足場をひとつずつ手渡していく場所
公開の時期は、今夏中を目処にしています。
急がず、けれど、止めず。
そういう距離感で、準備を進めているところです。
狭くても、深く届くなら
新しいチャンネルは、たくさん見られなくても、いいのです。
登録してくれるかたが、一気に増えなくてもいい。
「ここに、こういうひとがいる」
そう気づいた誰かが、ぽつぽつと、立ち寄ってくれる。
それで、じゅうぶんなのですね。
そもそも、「母数」がかなり小さいことは想定しています。
正直に言うと、ここまで狭くしにいく動機は、「やりたい」がもちろん、あります。
銀行融資の話は、僕にとって、いちばん身体になじんでいるテーマだからです。
ただ、それだけでもありません。
「ここが、じぶんの居場所かもしれない」
そういう仮説を、確かめにいく気持ちのほうが、たぶん大きいのです。
世の中で、融資支援をやっているひとは、たくさんいます。
そのなかで、僕は、どこにいるのか。
僕にしか立てられない旗が、ほんとうにあるのか。
広いところで戦うのではなくて、狭いところに、僕らしい旗を立ててみる。
そして、その旗のところに、ちゃんと立っていられるのかを、じぶんで確かめてみたいのですね。
旗を立てたあとに、その場所が、ほんとうにじぶんの居場所だったのか。
それは、これから、ゆっくり確かめにいくことになります。
まとめ
今夏中に立ち上げる、顧問税理士向けの新しいYouTubeチャンネルの話を書きました。
要点を、もういちど。
- 旗は広いほうではなく、狭いほうに立てたほうが、ぶれずに立っていられることがある
- 「同業者にも開く」を、もう一歩進めて「銀行融資のニッチに向けて開く」へ
- 狭くても、深く届けばじゅうぶん。立ち寄ってくれる誰かが、ぽつぽつといてくれれば、それでいい
「顧問先からの融資相談に、どう向き合えばいいか」
そんなふうに感じている、顧問税理士のかたへ。
メール講座「融資相談ラボ」では、銀行融資の相談に向き合うための考え方と整理の順番を、18日間かけて、すこしずつお届けしています。
今回お話しした「狭いほうの旗」は、ラボのなかにも、地続きで置いてあります。
顧問先の融資相談に、もうすこし落ち着いて向き合いたい。
そうおもうことが、もしあれば、のぞいてみてください。

