じぶんのコンテンツが、いつのまにか何種類も揃っていた。
そんなことはありませんか。
揃うことはうれしい。ただ、揃ったあとに、別の問題が見えてきたのです。
揃ったがゆえに、迷いが生まれる
じぶんのコンテンツを並べた数だけ、迷いも増える。
それが、揃ったあとに見えてきたことです。
先に本記事の要点からいうと…
- コンテンツが揃ってきたら、並べるだけでは足りない。「位置づける形」が要る
- ファネル・マトリクス・地図の3つを試して、いちばんしっくりきたのは「地図」
- 地図は「決めてもらう」のではなく、「問いを立てるきっかけ」になる形
- 「ここまで行く必要がない方も」と言える地図こそ、信頼される
独立してからしばらくののち、銀行融資について本気で勉強しようとした時期がありました。
本屋に行くと、それらしい本が何冊も並んでいます。検索してみると、講座もセミナーもメルマガも、いろいろと出てきます。
選択肢がある、というのはありがたいことです。
ただ、たくさんあるからこそ、こうもおもったのですね。
「で、僕はどれから手をつければいいんだろう」と。
結局、ピンとくるものを選んだつもりが、合わなかったり、途中で止まってしまったりしたこともあります。
時間もおカネも、すこしずつ削られていく感覚がありました。
いっぽうで、いま。
気がつくと、僕自身が融資支援に関するコンテンツをいくつも持つ立場になっていました。
X、ブログ、メール講座、Kindle、商業出版、Brain教材、セミナー、1on1、個別相談。
ざっくり数えても、9つほどあります。
それは、うれしいことです。
ですが、揃ったあとに、こうも気づきました。
並べた数だけ、迷う人を増やしてしまうものかもしれません。
かつての僕がそうだったように。
「Kindleと教材は、何がちがうのか」
「セミナーと1on1は、どこがちがうのか」
並べているだけでは、こうした疑問に答えられないわけです。
コンテンツが多いほど、読み手は迷い、結果、何も選ばずに離れていく。
そういう構造になりがちです。
並べることと、位置づけることは、別の作業らしい。
それが、出発点でした。
ファネル・マトリクス・地図。3つの形を試した
「位置づける」とは、具体的にはどういうことか。
形にしてみないとわからない、と感じたので、相棒(AI)と何度か壁打ちをしてみました。
試したのは、3つの形です。
1つめは、ファネル型。
「上から下へ」と段階を並べる形ですね。無料で気軽に触れるものから、有料で深いコミットを必要とするものまで、順に並べる。
これは、読み手に「順序」を見せる形です。「あなたは次にこっちへ進んでください」というメッセージが、自然と立ち上がります。
2つめは、マトリクス型。
縦横2軸で象限を切る形です。たとえば「困りの強さ × 投資の覚悟」で4象限に分け、それぞれにコンテンツを配置する。
これは、読み手に「現在の象限」を決める形です。「あなたはここに当てはまります」というメッセージになります。
3つめは、地図型。
旅人と案内人を並べる形です。道のり、入口、宿場、横道。それらをひとつの絵にまとめます。
これは、見る人のなかに「いま、じぶんはどこにいるんだろう」という問いを生む形です。
どの形にも、筋は通っていました。
ただ、いちばんしっくりきたのは、3つ目の地図でした。
地図は「決めてもらう」のではなく「問いを立てるきっかけに」
なぜ、地図がしっくりきたのか。
言葉にすると、こうなります。
ファネルは、方向を決めます。
マトリクスは、象限を決めます。
地図は、見る人のなかに「いま、じぶんはどこにいるんだろう」という問いを生むのですね。
決めてもらうのではなく、問いを立てるきっかけに。
これが、揃ったコンテンツに必要だったのかもしれない、とおもいました。
なぜ「決めない」ほうがいいのか。
理由はシンプルで、選び手は、じぶんのことをじぶんでわかっているからです。
売り手が「あなたはここです」と決めるよりも、選び手自身が「じぶんはここかもしれない」と気づくほうが、納得感があるでしょう。
そしてこの納得感がないと、人はそこから動きにくいものです。
「ここまで行く必要がない方も」と言えると、地図になる
地図を地図たらしめたのは、さいごに置いた一行でした。
ここまで行く必要がない方もいます。
ご自分にとって必要なところまで進んでもらえれば、それで十分です。
この一行を入れた瞬間、それまでの「商品リスト」が、はじめて「地図」になった気がしました。
あ、これは商品リストじゃなくて地図だ、と気づいた瞬間に、肩の力がふっと抜けたのです。
行かなくていい、と言える地図。
途中までで降りていい、と言える案内。
それは、弱さではないとおもいます。
むしろ、信頼のかたちなのではないか。
煽らず、引き留めず。
「あなたが必要なところまでで十分です」と言えること。
これが、商品リストと地図を分ける、いちばん大事な線だと感じました。
実例として、融資支援の地図
ここまでの話を踏まえて、実際に作ったのが、こちらの地図です。

税理士向けの融資支援コンテンツを、ひとつの地図にまとめたものです。
構造はこうなっています。
- 入口の旅
X・ブログ/メール講座「融資相談ラボ」/Kindle - 4段階の地図
① 知識(商業出版)→ ② 型(Brain教材)→ ③ 体験(セミナー)→ ④ 実装(1on1) - 旅の途中の相談所
個別相談(タイムチャージ)
入口で立ち止まってもいい。少し進んでもいい。途中で相談してもいい。
そういう見取り図にしたかったのです。
地図のいちばん下には、「ここまで行く必要がない方もいます」の一行を置いています。
もし、地図のどこかに立っているとしたら
ここから先は、税理士のあなたへ向けて書きます。
たとえば、地図の入口には、ふたつの道を置いています。
ひとつは、Kindleです。
「勉強してきたのに、相談で楽にならない」、そんな違和感を抱えている方に向けて書きました。
知識不足を責める本ではありません。むしろ、知識はあるのに詰まってしまう理由を、いっしょにほどいていく本です。
Kindle『融資相談で詰まる税理士へ/勉強しても楽にならない理由と、その先の地図』
※ Kindle Unlimitedでも読めます
もうひとつは、無料のメール講座「融資相談ラボ」です。
「学びたい。でも、何から始めればいいかわからない」、そんな方に向けて、18日間かけて、融資相談に向き合う考え方を届けていきます。
どちらも、地図の入口に置いてあるだけです。
ここから先、4段階の地図に進むかどうかは、あなたが決めることです。
まとめ
コンテンツが揃ってきたら、並べるだけでは足りない。
位置づける形が必要で、その答えとして「地図」がしっくりきた、というお話でした。
要点を、もういちど。
- 並べることと、位置づけることは、別の作業
- 地図は「決めてもらう」のではなく「問いを立てるきっかけ」になる形
- 「ここまで行く必要がない方も」と言える地図こそ、信頼される
最初の1歩
いま、相談で詰まったときにじぶんのなかで何が起きているのか。それを、ひとつだけ言葉にしてみてください。
その言葉が、あなた自身の地図のなかでの「現在地」になります。
迷いを地図化することは、揃ったあとの発信者にも、これから学びの入口に立つ方にも、たぶん役に立つことだとおもうのです。
あなた自身の現在地から、ひとつだけ動いてみる。
それで十分です。

