ワークは発言のためではない。考える時間をセミナーに入れている理由

ワークは発言のためではない。考える時間をセミナーに入れている理由

「ワークって、発言させられるのかな」「チャットに書かされるのは、ちょっと気が重いな」
セミナーの案内を見て、そう感じる税理士の方もいるかもしれません。
でも、僕がセミナーにワークを入れているのは、発言してもらうためではありません。

目次

発言しなくても、ワークは動いていた

先日、顧問税理士向けのセミナーを開催しました。
そのあとにいただいたアンケートを読みながら、ワークを入れた意義について、あらためて考えているところです。

ちなみに、ここでいう「ワーク」とは、セミナーのなかでケースを提示して、「じぶんならどう返すか」を受講者の方に考えていただく時間のこと。

参加型で受講者の方に手を動かしてもらう、というイメージです。

先に本記事の要点からいうと…

  • ワークは「発言する時間」ではなく、「じぶんで考えて結論を出す時間」
  • 解説を聞くだけでは、型はなかなか身につかない
  • 考えたあとに解説を聞くと、「あ、ここが違ったのか」が見えてくる

セミナー後のアンケートで、受講者の方からは、こんな感想が届きました。

「チャットは間に合いませんでしたが、結論が出せました」

この一言を読んで、ワークを入れた意味はここにあるのだとおもったのですね。

チャットに書いてもらうことは、目的ではない。
発言してもらうことも、目的ではない。

その場でじぶんの頭を動かして、じぶんなりの結論を出してみる。
それが、ワークの本来の意義だと確信できたわけです。

ワークの時間に、受講者がチャットに書くか、マイクで発言してくれるかどうかよりも、手元で考えが動いているかどうかの方が気になります。
今回のセミナーで、その感覚がよりはっきりしました。僕にとっての発見です。

ワークを入れる理由は「体験が学習を強化する」から

「体験が学習を強化する」という話は、ずっと前から見聞きしていました。
でも、じぶんのセミナーに取り入れようとおもいたったのは、つい最近のことです。

きっかけは、じぶん自身が受講者側にまわったときの実感でした。

解説を聞いただけの内容は、翌週にはほとんど残っていない
いっぽうで、その場で考えて手を動かした内容は、不思議と残っている。

その差は、やっぱり大きいのですね。

だから、融資相談対応のセミナーでも、解説だけでおわらせずにワークを入れることにしました。

当日に実務で使った、という感想が届いた

別のアンケートには、こんな感想もありました。

「早速、セミナーの型にはめて、状況を整理してみました。自信を持って対応できそうです」

セミナー当日に、実務で使ってみた、ということ。
これ、簡単そうでいて、意外とむずかしいことだとおもいます。

「もう少し復習してから」と構えているうちに、型は頭のなかで薄れていく。
僕自身も、何度もそうでした。

学んだことをすぐ使う。
簡単なようで、これがむずかしい…

使った人から、型はじぶんのものになっていく。
考える体験をした直後だからこそ、動けた部分もあるのだとおもいます。

安心感の正体は「整理できる」という体験にある

もうひとつ、アンケートにこんな感想がありました。

「型に沿って整理しさえすれば、結論が出る。そういう安心感が持てました」

この「安心感」という言葉が、僕にはとても印象に残りました。

融資相談で困る理由は、知識不足だとおもわれがちです。
もちろん、知識は大事です。

でも、知識として知っていることと、型として動かせることは、正直、全然ちがう話だと僕はおもっています。

型があると、「整理できる」という感覚が持てる。
整理できるという感覚が、安心感になる。

「これなら相談が来ても、まず何を聞けばいいかはわかる」
そういう感覚に近いのかもしれません。

そしてこの安心感は、解説を聞くだけでは生まれにくい。
じぶんで型を動かしてみて、「あ、ちゃんと結論が出るんだ」と体感して、はじめて腑に落ちる。

ワークの時間は、そのための時間でもあるのです。

このセミナーで渡したいもの

このセミナーは、発言を求める場ではありません。
考えを動かす場です。

だから、黙っていても、参加していることになる。
チャットに間に合わなくても、マイクをオフにしたままでも、じぶんの頭が動いていれば、それで十分です。

そのかわり、考えてほしい。
ケースを前にして、「じぶんならどう返すか」をじぶんの頭で出してみてほしい。
そして、そのあとに解説を聞いて、じぶんの考えとの差分を見てほしい。

その「差分を見つける体験」こそが、型をじぶんのものにしていく近道だと、僕は考えています。

知識として融資相談の返し方を「知っている」税理士の方は多い。
でも、相談を前にして、アタマが止まってしまう。
それは、型として動かしたことがないからかもしれません。

このセミナーは、型を動かす体験をしてもらうための場です。

まとめ

  • セミナーのワークは、発言するためではなく、じぶんで考える体験のためにある
  • 解説を聞くだけでは、型は動かせるようにならない。考えてから聞くことで差分が見える
  • 「整理できる」という体験が、融資相談での安心感につながる

最初の1歩

セミナーの案内ページに、受講者の方の感想も掲載しています。
よろしければ、のぞいてみてください。

顧問税理士向け/融資相談対応セミナー
👉 https://joe-morotome.com/financing-consultation-seminar/

ワークは、発言するためのものではありません。
じぶんの頭で考え、結論を出してみるための時間です。
その感覚を、セミナーの場で持ち帰っていただけたらうれしいです。

この記事を書いた人

1975年生まれ、横浜在住。税理士、発信者、習慣家。2016年に独立以来、きょうまでブログは毎日更新中。近年は、銀行融資支援を得意な仕事にしている。借りれるうちに借りれるだけ借りよ、が口グセ
現在は1日1万歩以上、ひと月150kmほど走る。趣味は、コーヒーとサウナ、読書、散歩、アニメ。スタバでMacがマジカッコいい!と思い続けてる
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